韓国ラーメン事情でびっくりしたこと

/ 翻訳者・著述家

ここのところ、ダルマラーメンに行こうとして不発に終わった話と(詳しい話はこちら)ついにダルマラーメンに行った話(詳しくはこちら)など、ラーメンネタにお付き合いくださってありがとうございます。
なかでも、「ゲイシャ」での一件については、予想以上に多くの反響があり、特に海外在住の友人が、私が「ゲイシャ」で辛ラーメンを出されて憤ったときと非常に似通った経験をされていることがわかりました。
いつもお世話になっている、翻訳仲間のTさんなど、かなり前の話だそうですが、ラーメンどんぶりの底にインスタントラーメンの粉末パッケージが貼りついていたそうで(ひどいですね)、抗議してデザートを無料にしてもらったとか(←賢い!)。
同じように、オーストラリア在住の翻訳仲間のMさんも、シドニーのイータリーでインスタントラーメンを出されて、結構な金額を取られたそうです。
私だけかと思ったら、意外に世界中で「あるある」な話のようなのです。
しかも、「ゲイシャ」に行ったとき、私が「インスタントでしょ」と「告発」したにも関わらず、お店の人はあまりにもあっけなく、インスタントであることを認め、まったく悪びれた様子はありませんでした。
さらに思い返せば、うちは千歳からソウル経由の大韓航空でテキサスに向かうことが多いのですが、乗継ぎでソウルのインチョン空港に一泊すると、毎回乗継客専用のラウンジに、ポテトやサンドイッチなどの軽食バイキングの傍らに、辛ラーメンやらインスタントのカップ麺が山積みになって置いてあるわけです。
そして、多くの方々が、当たり前のような顔をして、サラダやキンパプ(韓国風海苔巻)などと一緒に、カップ麺を食べているのです。
そのような事柄を考え合わせているうちに、1つの疑問が湧いてきました。
・・・ひょっとして、韓国では、インスタントラーメンを出すのが普通であり、そのことを失礼だとは思っていないのではないだろうか??
そこで、その「仮説」を検証すべく、ちょっと調べてみました。
すると、驚くべきことがわかりました。
まず、Wikipedia の「インスタントラーメン」のページに書いてあったこと。
「日本で生まれたインスタントラーメンであるが、日本国外に多数輸出されており、日本国外における「ラーメン」は、この即席製品を調理した料理である事も少なくない(韓国など)。」(←注:太字・赤はこちらで入れました)
ちゃんと「韓国など」と、特別に断り書きがしてあります。
要するに、韓国には「生ラーメン」がなく、「インスタントラーメン=ラーメン」という認識らしいのです。
さらに個人の方のページを検索しているうちに、次のようなことが判明しました。
韓国には、いわゆる日本の「ラーメン屋」のようなものは存在しない。
その代わりに、「粉食店」というものがあり、そこに行くと、トッポギや餃子、海苔巻など、おやつとご飯の中間みたいなものをおばちゃんが作って食べさせてくれる。
そして、(インスタント)ラーメンも、そこでおばちゃんが出してくれる軽食の一種だ、というのです。
日本で言うと、受験生の夜食みたいな位置付けでしょうかね?
ふーーーーん、なるほど。
これで少し謎が解けました。
そして最後に、同じフロアで働くネイティブの韓国人翻訳者の方に、恥を忍んで聞いてみることにしました。
ランチの時間におじゃまして、
「仕事と関係ない質問で悪いんだけど、韓国では、ラーメンっていうとインスタントラーメンなの?」
と聞いてみました。
Kさんはこちらの唐突な質問にびっくりして、
「えっ・・・うん、そうね。韓国では、ラーメンって言うとインスタントね。けどなんでそんなこと聞くの?」と聞くので、
「実はダルマラーメンに行くつもりが、間違ってゲイシャってとなりの日本料理屋へ行っちゃって、ラーメンを頼んだらインスタントが出てきちゃってもうびっくりしたのなんの」と白状。
「そこって、韓国人が経営してるの?」
「そうそう。何ていい加減なお店なのかと思って、すっごい怒っちゃった」と言うと、
「あっら~~~~・・・」と、申し訳なさそうな、「かわいそう」と「おかしい」を足して2で割ったみたいな顔をして、Kさんは一瞬相好を崩しかけましたが、ぴしっと立ち直り、
「そうなの。韓国ではね、日本のようなラーメンを食べようと思ったら、よっぽど高級な日本料理専門店に行かないと、ないのよ」と教えてくれました。
「ふーん。じゃあ、バカにされてたのとは違うんだね」
「違う違う。韓国では、ラーメンって言うと、インスタントってことになってるのよ。日本のラーメンが食べられなくて、残念だったね」となぐさめてくれました。
そうなんだ・・・。
ゲイシャのお店としては、私のことを、何をそんなに怒ってるんだろう、と思ったかもしれないな・・・。
こういう文化的な違いって、知っていると知っていないとで、腹の立ち方もずいぶん変わってくるものですね。
そういうわけで、今回学んだことは・・・
1. 本物の日本の生ラーメンが食べたかったら、韓国人の店では期待しない方がいい(「ラーメン」の意味が違うので)
ということと、
2. 韓国のお店でインスタントラーメンが出てきても、失礼なことではない
ということでした。
・・・ということで、海外に暮らしている皆さんも、これから海外に行かれる皆さんも、もしこのことをご存知でなかったら、どこかに食べに行こうというときに、頭の片隅に留めておいていただければと思います(そして、何か間違いがありましたらご指摘くださいませ)。
・・・と、こんなことを書いていたら、またラーメンが食べたくなってきました。
今日のお昼は、辛ラーメンにしようと思います。

にほんブログ村 英語ブログ 英語 通訳・翻訳へ

「韓国ラーメン事情でびっくりしたこと」への 3 件のコメント

  1. SECRET: 0
    PASS:
    同じ『ラーメン』でも、韓国と日本では全く別物だったんですね~!初めて知りました。そうすると、わざわざ店で高いお金払ってインスタントラーメン食べる意味…って思ってしまいますね(((^^;)

  2. SECRET: 0
    PASS:
    >まさん、コメントありがとうございます。ほんとですよねー。私は4ドル払ったけど、それでも高いと思います。それに家で食べれば、いろいろ好きなトッピングもできるし。辛ラーメンって、鍋のまま食べる人も多いそうですよ。鍋のフタで受けるんですって。ちょっとワイルドですよね。

  3. SECRET: 0
    PASS:
    国よってラーメンもいろいろなんですね。韓国レストランに行ったときは、ラーメンは極力避けるようにします!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください