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SXSWとNoMaps

SXSWとNoMaps
いよいよです!10月15日『写真で見る 看板・標識・ラベル・パッケージの英語表現』がクロスメディア・ランゲージ様から発売になります。どうぞよろしく!
 
写真で見る 看板・標識・ラベル・パッケージの英語表現
 
 
皆様、こんにちは。ランサムはなです。
 
10月10日から14日まで、札幌で「NoMaps」という、映画祭・音楽祭・コンベンション・展示・交流会などを融合させた祭典が開催されています(このブログをお読みいただく頃は「開催されていました」、かな?)
 
このイベントは、テキサス州オースティンで毎年開催される映画・音楽・インタラクティブの祭典「SXSW」(サウス・バイ・サウスウェスト)をモデルにしたものだということです。
 
「NoMaps」を開催するために、NoMaps実行委員会の関係者が札幌から毎年ここオースティンに視察に訪れている、と言う話を、私は今年のSXSWに来ていたJCOMテレビ「札幌人図鑑」のホスト、福津京子さんから聞きました(札幌人図鑑にテレビ出演させていただいたときの映像はこちら)。
 
テレビの取材を受けたご縁で、今年(2018年)のSXSWでは、福津さんやNoMaps関係者の方々、さらにSXSW日本支部の代表や日本の大学・企業から派遣されてきていた出展者の方々、さらに2年連続でSXSWに来ていた東京の友人たちとも交流する機会をいただいたのですが、Facebookを見ていたら、その仲間が今、札幌の「NoMaps」で再び合流し、交友を温めている写真を見て、血が騒いでしまいました!
 
う~ん、私も大学の仕事がなかったら、駆け付けたんだけどなあ・・・。
フリーランスの自由な身分じゃないので、今回は涙を飲みました。
みんなとっても楽しそうでした。
 
さらに、SXSWに来たことのない札幌在住の私の友人が、今年のSXSWに来ていた私の友人たちとNoMapsでつながった、という話を聞いて、いや~、世界は狭いな~・・・としみじみ思いました。
 
札幌の人に「テキサスで仕事をしている」というと、「なんでテキサス?」と意外そうな顔をされることが多いのですが、私が拠点に選んだテキサス州オースティンで始まったSXSWが、出身地である札幌でNoMapsという形で継承されているという事実に、「偶然の一致」では済まされない、不思議なご縁を感じてしまいます。
 
かたやとっても寒い土地、かたやとっても暑い土地ではありますが、それぞれの国で最も面積が広い県・州(アラスカの次ですが)であるとか、どちらも開拓者が切り開いた土地であるとか、都会からはちょっと田舎と思われているところとか、おおらかな気質とか、車がないと不便なところが多いとか・・・意外に共通点が多いと私は思っています。正反対の部分もあるので、陰と陽みたいな関係?
私としては、両方の要素を合わせて私の世界が完結する感じです。
 
ちょうど昨日、ALT(外国人指導助手)が小さな日本の種を自国に持ち帰って育てているんじゃないか、という話をブログに書きましたが、NoMapsは方向が逆で、何でもあり、というSXSWの自由な精神が日本に輸入されているような気がします。
 
SXSWは今でこそ「IT界のパリコレ」などの異名を取り、50,000人の動員数を集める巨大イベントに成長しましたが(日本からも1,000人以上が参加)、1987年に始まった頃は、知る人ぞ知る「わけのわからない」イベントでした。
 
2007年にツイッターが賞を受賞し、ツイッターが一気に世界に広がるきっかけとなってから、SXSWの知名度も急激に高まりましたが、それまでのSXSWはインディー系の音楽や映画が好きな一部のだけが勝手に盛り上がっているマニアックなイベントと思われていたんです。
私もSXSWの黎明期にオースティンで学生をしていましたが、当時は行こうなんて思いませんでした。
まさかこんな大きなイベントに成長するなんて、想像もつきませんでしたし・・・。
 
でも開催地がオースティンだからこそ、これだけ長くSXSWが存続できた、というのは何となく理解できます。というのも、オースティンはテキサス大学を中心とする大学都市ということもあり、世界で既に認められている立派なものを取り入れるよりも、スタートアップやベンチャーと言った新しい構想を育てることに力を入れているからです。テキサス大学のスローガンは「What starts here changes the world」(ここで始まること・ものが世界を変える)で、私はこのスローガンをとても気に入っています。
 
世界を「良くする」じゃなくて「変える」というのがちょっと怖いですけど(どう変わるんだ、笑)、何か新しいことに挑戦する以上、失敗する可能性は当然つきもの。でも、種をまいてもすべての種から芽が出るとは限らないことを十分承知のうえで、誰にでも種をまくチャンスを与えてくれる・・・そういう気質がこの土地にはあります。
 
SXSWでも、無名の新興企業が一流企業と肩を並べて出展し、対等に議論を交わしている場面を見かけました。こういう、実績がない新人にも等しく敬意を払う寛容な土地って、世界でもそれほど多くない気がします。特に日本では、「そんな血迷った真似はやめておけ」「うまく行くはずがない」などと、夢を阻止されることも非常に多いと思います。
 
NoMapsも2017年に第一回目が開催されたばかりで、二回目を迎える今年は、まだまだスタート当初のSXSW同様、「わけのわからないイベント」の印象が強いかもしれません。
 
でも、NoMapsを通じて、新しいことに挑戦することの尊さ、また新しいことに挑戦する人を重んじるSXSWの精神・心意気と言ったものが、少しでも日本に根付いてくれればいいなあ・・・と私は願っています。
 
本日もお読みいただき、ありがとうございました。

拙著『写真で見る 看板・標識・ラベル・パッケージの英語表現』、まもなく発売です!

10月15日発売ですので、お手に取ってご覧いただけると嬉しいです。

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