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【セミナーレポート】佐々木サマーズ章子さんによる「翻訳以外の作業:成長や収入アップの手段として」

【セミナーレポート】佐々木サマーズ章子さんによる「翻訳以外の作業:成長や収入アップの手段として」

みなさん、こんにちは。ランサムはな運営局です。

2024年最後のセミナー、佐々木サマーズ章子さんによる「翻訳以外の作業:成長や収入アップの手段として」のレポートをお届けします。

==講師:佐々木サマーズ章子さん プロフィール===

京都で生まれ大阪で育つ。1986年よりコロラド州在住。1997年チェックやテスティングなど社内翻訳者として地元の翻訳会社で勤務。同年、フリーランス翻訳者。専門はソフトウェアローカリゼーションなどITを経て、現在は主にサイバーセキュリティと医薬・ライフサイエンス。英日翻訳が主。1997年よりATAとCITA(コロラド州通訳翻訳者協会)の会員。ATA認定英日翻訳者。2007年よりATA認定試験英日グレーダー。取引先は主に米国翻訳会社だが、欧州を拠点とする翻訳会社との取引経験あり。同志社大学英文科卒。サイマルアカデミー通訳養成コース基礎科修了。

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翻訳以外の作業とは、編集(訳文と原文の照合/“翻訳チェック”)、校正(訳文のみ)、LQA(Linguistic Quality Assurance)、テスティング、ICR(In-country Reviewer)分析/反映、逆翻訳/Back Translation、用語集/スタイルガイド作成、文字起こし/TranscriptionとVoice Director/Voice Coach、デスクトップパブリッシング(DTP)など、数多くあります。

章子さんは、翻訳以外の作業を受注するメリットを「競争力の向上」「他の翻訳者から学ぶ機会(自分の翻訳のくせを突き破る)」だとおっしゃいます。

たとえば、ATA(アメリカ翻訳者協会)会員の英日翻訳者(個人会員)の中でも、翻訳以外の作業をサービスとして提供している会員は少なく、Editingは全体の56%、Desktop Publishingは10%しか提供していません。翻訳以外の作業をサービス提供することで、仕事を確保しやすくなることが分かります。章子さんはセミナー内で、翻訳以外の作業にも挑戦して提供サービスの拡充を図ることを強く推奨されていました。

章子さんが翻訳会社複数社に聞き取りを行った結果によると、編集の未経験者を起用する場合、トライアルを実施したり、ガイドラインを示して何を変更すべきか否か明確に示すことで未経験者でも対応できるようにしているそうです。また、編集を担当した翻訳の質が低かった場合の対処法などにも触れてくださり、翻訳以外の作業それぞれについてどのようなことをするのか具体的に説明してくださいました。さらに、仕事の間口を広げる上で欠かせない海外取引の留意点の一部として、実際に外貨で報酬を受けている翻訳塾修了生や現役翻訳者の方数名が、外貨受取から両替までのフローなど資料を用いてシェアしてくださいました。

3時間以上に及ぶ多様な情報が詰まったセミナーとなり、資料を見返すだけでも価値のある内容だったと思います。章子さん、情報をシェアしてくださった修了生/現役翻訳者のみなさん、ありがとうございました。

テキサスやさしい翻訳塾では2024年も数多くのゲスト講師をお招きし、計9回セミナーを開催しました。ご登壇くださった講師のみなさんとセミナーにご参加くださったみなさんに、あらためて御礼申し上げます。

2025年もみなさんにとって素晴らしい年になりますように🎉

テキサスやさしい翻訳塾13期は2025年2月開講予定です。ご興味のある方は、こちらをご覧ください。

(執筆:運営局 田中三保子)

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