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ネイティブの直感と文法

ネイティブの直感と文法

皆様、こんにちは!

お元気でお過ごしですか?

学期中はブログを書きたくてもなかなか書けなかったので、皆様にお話ししたかったことが山のようにあります!よろしければお付き合いください。

さて、昨日のブログでもお話ししましたけど、私は今年からアメリカ人の大学生に日本語を教えるという仕事を始めました(厳密には「再開」)。

相手は「あいうえお」も知らない大学生。

でね、最初は皆様のご想像どおり、やっぱり五十音から入るんですよね。

ひらがなをまず教えて、次にカタカナ。

だけどね、教えていると、学生があまりにも土台というか、予備知識がないまっさらな状態なので、こちらが逆に真っ青になることがあってね。

あまりにも想定外!と言った間違いをしてくる学生が、いるんですよね。

たとえば最初に、「ええ、そうですね」みたいな教室で使うフレーズっていうのを覚えてもらうんですけど、コーラスで練習してもらっていると、なんか一部で「イーそうですね」って聞こえてくるんですよね。

しかも「いいそうですね」(←「I heard that it was good」としての意味)じゃなくて、「イー」って聞こえるんですよ。かなり異様な音なんです。ぎょっとする。

なんでそうなる???・・・と思って考えてたんだけど、教科書を見てわかりました。

Ee, soo desune」って書いてあるんですよ。ひらがなまだ習ってないから。

すると、それを英語読みして「Ee」を「イー」って読んじゃう学生がいるんですね。

まあ、事情がわかればそれなりに納得だけど・・・。

だけどこんな間違い、絶対に日本人ならしないですよね。

「をいをい(-_-;)」って言いたくなっちゃう。

他にもね、毎日出席取るときに、学生の苗字を「~さん」付けで呼ぶんですけど、毎日聞いているものだから、いつの間にか「~さん」も含めた名前が、自分の名前だと定着しちゃってね。

スミスさんです」とか自分のことを呼び出す学生がいるんですよね。

いやいや、違うから。

スミスです」って言ってください。そうじゃないと失礼だよ。

でも「失礼」っていう感覚がわからないんですよね、学生さんは・・・。

さらにひどいのになると、私が自分のことを「川嶋です」なんて自己紹介するものだから、私のことを「カワシマ」って呼び捨てにする学生も出て来る始末で・・・(まあそんなに人数はいませんけど)。

キミ、何様のつもり??・・・と、ツッコミをいれたくなります。

まあ、無邪気な笑顔を見ていると、悪気があるわけじゃないことはよ~くわかる。

でも日本人だったら絶対しないですよね、こういう間違い・・・。

こういうすさまじい間違いというのを目にすると、ネイティブスピーカーには一定の枠組みがあって、間違いをするときもその枠組みの範囲内に収まった間違いしかしないんだな、ということを逆に再認識させられますね。

きっと「ネイティブの直感」と言われるものは、論理的な部分と感覚的な部分があって・・・

感覚的な部分を後から体得するのは難しいけれど、論理的な部分は「文法」を体系的に学習することで身に着けることが可能。

だからそういった枠組みを自分の中に植え付けるために、文法を勉強する必要がある、というわけなんですね。

やっぱりつまらないと思っても、文法は大切だな、と改めて思いました。

日本人も英語をしゃべるときは、英語のネイティブから見たらぎょっとするような間違いをしているんだろうなあと思います。

ノンネイティブスピーカーは、まあ、言ってみれば赤ちゃんと同じで、最初に間違ったことを教えちゃうと、そのままずーっと行っちゃうから、教える方は責任重大ですよね。

白状しますと、私は遠い昔、当時日本語学習中だった夫に「みっちゃん、みちみち・・・」の歌を教え、それを猛特訓させた(というか、厳密には私がいない間に意味を知らない本人が猛練習していた)という「前科」がありますので(汗)、その教訓を踏まえてですね、若い世代にはしっかりと正しい知識を教えたいと思っております。

本日もお読みいただき、ありがとうございました。

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