皆様、こんにちは!ランサムはなです。
先日、「U.S. News & World Report」の調査で、テキサス州オースティンが2017年度「全米で最も住みやすい街」の第1位に選ばれました!
シアトルやボストンなどの強豪を押しのけて、堂々の一位!
いやー、テキサス大学の学生街ぐらいしか目立った特徴もなく、知る人ぞ知る穴場だった20年前からこの街を愛して来た私としては、「ついにこんな日が来たか」と感無量。嬉しい反面、とっておきのスポットが知られてしまったような一抹の寂しさも・・・。
これから家賃や不動産の値段がますます高騰しそうで、住民として複雑な気持ちもあります。
まあここ数年、アップルなどの大企業が軒並み移転してきて、ハイテク関連企業の周辺はずいぶんおしゃれに様変わりしているし、本店がある高級食材スーパーのホールフーズマーケットなどもますます勢いづいているから、今後も伸びて行くんじゃないかと思います。
そこで今日は、オースティンの魅力についてご紹介したいと思います。
個性を尊重してくれる街、オースティン
私にとってオースティンの何が良いかというと、何と言っても個性を尊重してくれる雰囲気があるところ。
たとえばオースティンの独立小売業者団体が広めた、「KEEP AUSTIN WEIRD」っていうスローガンがあるんですけど。
大企業が進出してくると個人事業主が廃業に追いやられちゃうっていう風潮に反発して、個性的な中小企業を守るために作られたと聞いています(「WEIRD」はもちろん「変」という意味ですね)。
Wikipediaに「Keep Austin Weird」の壁画などのギャラリーがあるので、興味のある方はご覧ください(閲覧注意)。ホームレスのクロスドレッサー(異性の衣類を身に着けたがる人)とか、富良野の「拾って来た家」みたいにガラクタで建てた家とか、意味不明の壁画とか「うげ」って思うぐらい変だから。
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別にこういうアートが好きってわけじゃないけど、ここまでぶっ飛んでいる景色を日々見ながら暮らしていると、人生観変わりますよ。同調圧力とかつくづく無意味に思えてきて、妙に癒されます。
↓の画像は、以前に「Cow parade」とかいうストリートアートフェスティバルがオースティンで開催されたときに展示されていた作品だそうです。雰囲気がオースティンっぽいので、空気を感じていただけるかもと思ってお借りしてきました。
おっと、話がそれましたが・・・。
とにかく何でも「個性」として受け入れてくれるから、周りに合わせなければというプレッシャーが少ない気がします。なんというか、適度に肩の力が抜けていて風通しがいい。
こういう状態を英語では「Laid-back」って形容詞で表すんですけど。ホントに楽なんです。
そのせいか、暑いってこともあるんでしょうけど、皆さんとってもラフな格好で暮らしてます。ショーツにTシャツにサンダル履き、みたいな・・・。
だけど、すべてにルーズかというとそうではなくて、仕事などきちっとやるべきことは決めてくるのがテキサス式。
聞いた話では、テキサスは入植時代にドイツ系の移民が多かったそうなんです。なので根はまじめで合理的できちんとしているんだけど、その土台の上にお隣りのメキシコの陽気なラテン系文化と亜熱帯気候のトロピカルなのんびりさが乗っかって、ちょっと他には見られない絶妙なバランスができあがった、と聞いています。
真偽のほどはわからないのですが、そういう観点で見ると文化的に納得できることが多いので、私はそのように理解しています。
そしてオースティンの魅力を考えたときに、私の頭に一番に浮かんでくるのが、テキサス大学のスローガンとなっている「What starts here changes the world」。
「ここで始まることが、世界を変える」ってモットーからもわかるとおり、この街は既に成功を収めてビッグになってしまった人には興味がない。
これから何かをやろうとしている人に優しい街なんです。
新しい挑戦を歓迎してくれる雰囲気があるところが、嬉しい。
そのせいかわからないのですが、私自身、人生をリスタートさせたいと思うたびに、伝書鳩のようにオースティンに舞い戻って来てしまいます。
そんな居心地の良い街なので、テキサス大学を卒業してからも他の街に移りたくなくて、でも適当な職がないので博士号を持ってるのにピザのデリバリーとかやってて、異常に高学歴な人が多い街、とも聞いたことがあります(でも今の物価じゃ、それも厳しくなっているかも・・・)。
これから日本からのお客様も増えるかもしれないので、皆様もいつかオースティンに来られることがあったら、そんな肩ひじ張らない居心地の良さをぜひ肌で感じてみてください。