皆様、こんにちは!
お元気でお過ごしでしょうか?
私はおかげさまで体調も守られ(←カーブスのおかげ??)、元気にしております。
5月に会社を辞めてセミナー講師を目指すようになってから、人生が急展開(転回?)し始めた感じでございますよ。
フリーに戻ってからは、仕事もガンガンお請けしているので、今までの3~4倍の過密スケジュールになっております。
今月は一ヶ月間、アメリカに戻って来ておりますが、まもなく日本に戻る予定です。
・・・さて、前回から、6月に英国・ヨークで開催された「日英・英日翻訳国際会議(IJET26)」に出席した話を書きます、と言いながら、ずいぶん時間がたってしまいました。
今回の学会は、私にとっては本当に久々でした。
何しろ、前回英国で開催のIJETに出たのは、1997年、シェフィールド(IJET8)が最後だったので、20年近くも前ですよ。
まだまだ駆け出しだった頃です。
当時、私はプレスリリースの翻訳を2年続けてから独立した直後で、フリーランスとして食べて行けるようになるには、どうしたらいいんだろう?・・・って思っていたんですよね。
そこで、IJETに来ていたベテランの先輩に、「どうしたら仕事が取れるようになりますか?」って質問をぶつけてみたんです。
そしたら、特許を専門としておられるMさんという方が、
「そんなの簡単ですよ。
ATA(米国翻訳者協会)の認定試験に合格して、ATAに登録しておけばいいんです。
そうすれば、営業活動なんてしなくても、勝手にお客さんの方から連絡して来ますから。
僕は営業活動なんて一度もしたことがないよ」
・・・とおっしゃったんですね。
駆け出しだった私は、「へ~そうか」と思って、よくわからないけどMさんの成功事例をマネしてみることにしたんです。
まずは、Mさんがおっしゃっていた「ATAの試験」を受けました。
1999年にサンフランシスコで開催されたATAの学会で試験を受けて合格し、「認定翻訳者」として登録してもらいました。
・・・そしたら、Mさんがおっしゃっていたとおり、営業活動をしなくても、仕事の打診が続々来るようになった。
昨年からSNSデビューして、今はこうしてブログやら何やらでいろいろしゃべっていますけど、それまではメールのみ、営業活動は一切せずに、ATAの登録者名簿と口コミだけで仕事のオファーをいただいて来ました。
Mさんのくださったアドバイスは、私には本当に効果がありました。
今でも、感謝してもしきれません。
(・・・後日談になりますが、この先輩には、10年近く経ってから、2008年に沖縄で開催されたIJETで再会する機会がありました。
「その節は、貴重なアドバイスをありがとうございました」と、お礼を言うことができました。)
・・・こういう先輩のナマの体験談が聞けるのが、学会の醍醐味なんですよね。
セミナーもさることながら。
ともあれ、今回のIJETは、翻訳で身を立てることができるようになった今、今度は後続の方々に私がこういう情報を伝えてあげる番だ、ってことと・・・
(↑よろしければ、参考にしてくださいね)
開業から20年目を迎えた今、さらに上を目指すには、どうしたらいいだろう?・・・ってことを考えていたんです。
で、IJETでいくつか出たセミナーは、どれもタメになるものばかりで面白かったんだけど・・・
なかでも「へ~」と思ったのが、最近の翻訳業界は二極化してるって話だったんですよね。
私は一年ぐらい前、機械翻訳のポストエディットみたいな仕事が時々来るようになって、いくつか引き受けてはみたものの、頭がぐるぐるしてきて「これなら一から翻訳した方が早い」と思うことが何度かあり、結局手を引いたんですが・・・
やりにくいのに加えて、値引きを打診されることもあって、この先どうなるのかな・・・なんて暗澹とした気持ちになることがありました。
そのときは「将来、きっと翻訳者の仕事がなくなることはないと思うけど、どうなんだろう・・・」という気持ちをブログに書きました(当時の記事はこちら)。
今年のIJETで聞いた話によると、確かに分野によっては、かなりレートが下落しているところもあるらしい。
機械翻訳の精度も上がって来て、低料金化を免れない業界・分野もあるそうですが・・・
・・・一方で、最近は質の悪い翻訳にうんざりするお客さんも出てきていて、決して機械にできないような質の高い翻訳には、喜んで高い料金を払うお客さんも増えて来ている、という話を聞きました。
実際に、単価を上げている翻訳者さんもいるんですって。
・・・いやー、これは朗報だと思いましたよ。
翻訳の良し悪しがわからずに、値下げばかり強調するお客さんも多いけど、目の肥えたお客さんも増えて来ているというのは、嬉しいですよね。
こちらとしても、頑張り甲斐があるというもの。
印象的だったのは、クリス・ダーバンさんというフランス語翻訳者の方が、まったく新規のソースクライアントを発掘・開拓する方法とか、単価を上げることのメリットなどを語っておられたんです。
でね、「フリーランスというと、法人化しているところと比べて、弱小です~みたいに、オドオド、自信なさそうにしている翻訳者もいるけど、なんでかしら。私はフリーランスが気に入ってるの(「I LIKE IT」)」って、実に堂々と言い切っていたんですよね。
見ていて気持ちいいなぁと思ってね。
あと、「単価を上げると、こちらの言い分を聞いてもらいやすくなるし、融通が利くようになる」とも言ってた。
要するに、「一目置かれる存在」を目指そうよ、ってことなのかな、と私は思いました。
確かに、言いなりになって値下げに応じていると、舐められちゃうってこともありますしね。
もちろん、長年お世話になっているお取引先もあるし、予算やスケジュールやら、いろいろな都合もあるだろうし、助け合いの世界です。一筋縄ではいかないことも多い業界です。
簡単に「じゃあ、値上げさせてもらいますんで」ってわけにはいかないことは、百も承知だけど・・・。
これまでの「1つ1つの仕事を誠実にこなしていれば、結果はついてくる」という考え方から、一歩進んで・・・
業界が二極化しているのなら、今後は「お客さんが余分にお金を払ってでも使いたいと思ってくださる」側の翻訳者になることを目指そう、って青写真ができたことは、大きな収穫だったかなと思います。
・・・まあ、漠然と「こうありたい」と思い浮かべてたイメージではありますが、実際に、先を行く先輩の背中を見せられると、イメージが具体的になるし、励みになりますよね。
今後の目標が見つかったことに感謝して、クリスさんの著書もここでご紹介させていただきたいと思います。
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・・・そんなわけで、私にとっては収穫の多いIJET26になりましたので、おすそ分けです。
今後も追々、気づきなどを折りを見てシェアさせていただきたいと思いますので、よろしくお付き合いください。
お読みいただいて、ありがとうございました~♪
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カーブスって色々な場所にあるけれど、そういうユニーク(というより不思議??)なジムだったんですね! 今はごく普通のジムに自由に通っているのですが、カーブスを試したくなってきました。肉体年齢って、ちょっぴり大きなお世話ですよね(笑)!
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やっと、いいなあにポチできました。はなさん、質の高い翻訳者が生き残れるって、ほんとそう思います。
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初めまして。
最近、ハンナさんの読者になりました。
ATAの情報をありがとうございます。
今、在米なので、今後、ATAの認定試験を視野に入れて勉強してみたいと思いました。
今後も楽しいお話を聞かせてくださいね。
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>goyagirlさん
いやーあちこちにあるけど、外からは中身が見えないので、潜入ルポってことで。本場アメリカのカーブスにも行ってみましたので、今度レポートしますね。いつも応援ありがとうございます!
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>純代さん
おー、コメントありがとうございます!私も純代さんの生き様に、いつも勇気をいただいています。お互い励ましあって、支え合って行ければいいですね。
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>Sashaさん
読者登録、ありがとうございます!
ATAは、一度認定登録者になっちゃうと、ずっと会費を払い続けないといけないなど、不都合なところもありますが、メリットも確実にあると思います。私が受けたときは手書きの試験だったのですが、今はどうなのかなあ。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします!