しばらく北海道に住んでいる間に、アメリカはアメリカで大きく変貌を遂げていた。
数年前、久々にアメリカに戻ってきたときに、空港まで迎えに来てくれた義理の弟が、相手もいないのに携帯電話に向かってどなっているのに度肝を抜かれてしまった。
当時の私は「Siri」なんて知らなかったので、近未来のSF映画でも見ているような気持ちになってしまったのだ。
数値的な裏付けは取れていないが、アメリカの人たちは、一概に新しいモノ好きだと思う。
日本やドイツでは「Windows XPサポート終了です!今が買い替えのチャンス!」なんてさかんに言ってるが、こちらではほとんどそんなお知らせを見かけない。
おそらく、Windows XPを持っている人自体がもういないのか、買い替えてしまった後なのだと思う。
知り合いでも、いまだにXPを使っているという人に会ったことがない。
コンピュータを使っていない人なんて、いるんだろうかという感じである。
・・・ともあれ、今回ご紹介する「コワーキング」も、私が「アメリカは進んでいる!」とびっくりした変化の1つです。
「同僚」という意味の「Coworker」(コワーカー)という単語は知っていたが、「コワーキング」というのが共働スペースであるということを知ったのは、つい最近である。
最初にお目にかかったのは、いろいろなお店が入っているショッピングエリア。
レストランやパッチワークのお店、スポーツジムなどが立ち並ぶ中、ちょっと独特な雰囲気のスペースがあった。
何が一番不思議だったかというと、他のお店みたいに「みなさんいらっしゃい、どうぞお入りください」という、歓迎されるような雰囲気がなかったことだ。
受付もあるんだか、ないんだか。
ガラス張りなので中が見えるのだが、何だか図書館の閲覧室みたいな雰囲気で、たまに近くのレストランに夕食を食べに行くと、一人夜遅くまで残って仕事をしているような人がガラス越しに見えたりした。
プライベート空間のようだが、ガラス張りで丸見えだし、公共の場所のようでありながら、誰でも入れる雰囲気がない・・・。小売店でもなければ、喫茶店でも図書館でもない。会社にしては、雑然としている。このはっきりしない中途半端感は、今までに経験したことがないものだった。
おタク、何者~~?
と思って、調べてみたら、これがコワーキングスペースだった。
コワーキングスペースは、会員制の共同作業場で、フリーランスの人たちが、一人で仕事をする寂しさや不便さを解消するためにできたものらしい。
宅急便なんかも受け取ってくれるし、会議室もあるので、クライアントとの打ち合わせもできる。
自分でオフィス用に部屋を借りるよりははるかに安上がりなので、自宅に仕事を持ち帰りたくない人にはうってつけだ。
ネットやファックス、キッチン、コピー機やプリンタなど、オフィスの設備は一通り揃っている。
さらにいいのは、集まった人たち同士で仕事の受注なんかもできることだ。
たとえば、私が調べてみたコワーキングスペースは、ホームページ制作を行っている人もいるし、ブランドマーケティングのコンサルタントもいる。
こういう人たちが集まって、いろいろアイデアを出し合うことで、連鎖反応が起き、1人で作業をしているときよりもいいアイデアが生まれて、ビジネスも成功するかもしれない・・・。
と、そういうことらしい。
料金体系もいろいろで、年単位で契約する人もいれば、月単位で契約する人もいるし、都度払いの人もいるようだ。最初に会員料金を払う必要があるが、あとは使用頻度やどの程度設備を使うかに応じて、プランを選べるようになっている。
ここのようにショッピングセンターの一角ではなく、古い一軒家を改造してオフィスにしているところもあり、自分が心地よく仕事ができる雰囲気のコワーキングスペースを選べるようになっている。
いわば、しがらみなしで気の合う同僚と好きな環境で仕事をして、共同作業のいいとこどりをしようという、ノマドワーカーやフリーランスワーカーの新しい試みのようだ。
今の時代は、昔は選ぶことすらできなかった「同僚」や「職場環境」も自分で選ぶ時代になってきているのだ。
時代は大きく変わりつつある、ということを実感させられた。
私のような日本語翻訳者は、アメリカで共同作業をしても、個人単位で日本進出を考えている「同僚」などそんなにいないので、どの程度お役に立てるか疑問だが、日本でこのような動きが活発になってきたら、試してみるのも面白いかもしれないと思った。
もっと興味のある方は、こちらもどうぞ。
↓↓↓
Wikipediaのコワーキングの説明
SECRET: 0
PASS:
記事読みました~☆ 素敵なブログですね♪ これからも更新がんばってくださいね!!!私はノマドライフをメインにブログ更新してまーす!!暇な時でも遊びに来てくれると嬉しいです♪