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いつもと違う父の日のプレゼント

皆様、こんにちは。
もうすぐ父の日ですね。
うちの父は、昨年11月に亡くなりました。
なので今年は、父の日が来ても、プレゼントをあげる相手がいない。
プレゼントを探す必要がないなんて、ちょっと不思議な気持ちです。
昨年の父の日のときは、まだ元気だったので、父の好物のメロンを送ったっけ。
あれが最後の父の日プレゼントになってしまったなんてなあ・・・。
思えば、父と私はあんまり仲良し親子ではありませんでした。
父は医者をしていたのですが、私が小さいときから当直やら何やらで呼び出されることが多く、週末も家にいないことがしばしばで。
あとで聞いたら、他の病院にお手伝いに行っていたこともあるとかで、頼まれれば遠足にでも行くみたいにいそいそと仕事に出かけていたようです。
要は仕事人間だったんですね。
そんなところは娘である私にもしっかり受け継がれてしまった(汗)。
世間的には、医者の家に生まれたというと、うらやましがられることが多いみたいだけど、医師って仕事と結婚しているようなものだから、家族は結構寂しい思いを強いられることがあるんじゃないでしょうか。
特に当時は「イクメン」なんて考え方もなかったし、うちなんか、子育ては完全に母任せだったと思う。
母が父親・母親を兼任していたようなところがあって、父親は本当に影が薄かった。
家庭にいるときはほとんどしゃべらず、大切なことは、全部母が父を「代弁」する形で入ってきた。
そんな状態だから、家に帰って父がいたりすると、申し訳ないが、変なよそのおじさんが家にいる、みたいに、違和感を覚えたこともあった。
今思えば、父自身も居場所のなさを感じていたのかな。
家庭にお金は入れてくれるし、浮気とか、世間一般に言われるような問題を起こすこともないし、よく外食にも連れて行ってくれたし、距離を置いて外から見ていれば、申し分のない父親に見えていたかもしれないが、とにかく直接の会話がなかった。
母はよく「パパはこう言っていた」「ああ言っていた」と伝言を伝えようとしていたが、聞けば聞くほど、「直接言ってくれればいいのに・・・」という思いが募ったし、母の言い方も、どこまでが父の意向でどこまでが母の意向なのか、境界線が曖昧な言い方だったので、ますます混乱するだけだった。
昨年最後に話をしたときも、新千歳空港を発つときに実家に電話して、「何か私に言い残したことない?」と聞いたら、「ないよー」と一言答え、それが最後に父から直接聞いた声になった。
結局、どんなことを考えていたのか、詳しい話を直接聞くことがないまま、父は逝ってしまった。
ただ、10月下旬に父が倒れて、日本に呼び戻されて毎日病院に看病に通っていたときに、20年以上も前に私が最初に留学をしたときに父が私に書いてくれた手紙が実家に残っていたのが見つかった。
父がまだ50代だったときの手紙だ。
「お姉ちゃん、アメリカでの生活を満喫しているようで、何よりです。
ホームステイ先の家でも皆さんによくしてもらって、ありがたいことです。
これから、さらに留学を進めたいと考えているとのこと。
大いにやってみたらいい。
小生もまだまだこれから頑張って稼がなければと思いました。
それにしても、お姉ちゃんからのアメリカ便りは、読んでいて面白いね。
何か書いてみたらいいんじゃないか」
・・・かいつまんで言うと、こんなことが書いてあった。
当時父がそんなことを考えていたなんて、忘れていた。
そんなこともあって、父の死後、今年に入ってから私はブログを始めました。
父が私に直接残してくれた数少ないアドバイスの1つを、実践してみようと思ったのです。
父に見てもらうことはかなわなかったけれど、父がずっと昔に喜んで読んでくれていた「アメリカ便り」を、今度はブログという形で再開して、来てくださる方に読んでいただこう。
そう思ってブログを開設し、更新を重ねていくなかで、こうして多くの方々とつながることができました。
父に「しゃべらないお父さんだったけど、たまにはいいこと言ってたじゃん」と言ってあげたいです。
そんなわけで、今日のブログは、一足早いですが、亡き父への父の日のプレゼント代わりにしたいと思います。

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いつもと違う父の日のプレゼント」への3件のフィードバック

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    わー、いいお話だったなあ。天国のお父さん、「お姉ちゃん」の楽しいブログを喜んでいらっしゃると思います。

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    いい話を聞きました。胸にグッときました。お父さんもブログを通して、ハンナさんのことをずっと温かく見守ってくれているんだろうなと思います。

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    ううう・・・(ノω・、)お父さんから手紙をもらう機会って、よく考えてみたらあまりないですよね。私は一度もないと思います。日頃言葉は少なくても、お父さんはハンナさんのことをいつも考えてらっしゃったんでしょうね。

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