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海外の取引先から未払金を回収するために私がしたこと(2)

皆様、こんにちは。
前回のブログで、海外の取引先からの支払いが遅れたときに、回収するための対策として、「プロジェクトマネージャーとの関係を壊さない」ということを書いたところ・・・
今までで一番の反響をいただきました。
ありがとうございます。
やっぱり、お金が絡んでくると、誰だって平常心を保つことは難しいのだな~・・・と実感・・・。、
特に英語で交渉しなければならないとなると、動転することもあるでしょう。
想定外の展開になると、感情的になるなと言う方が難しいかも。。。
こういうところが、翻訳をするだけでなく、個人事業主として交渉もしなければいけない、フリーランス翻訳者の難しいところかと思います。
「プロジェクトマネージャーとの関係を壊さない」というのは、ちょっと見方/物の言い方を変えるだけで、問題の悪化を防いだり、状況を好転させる、ちょっとしたコツになるかと思いますので・・・
今後、交渉をするときに、頭の片隅に留めておいていただければ嬉しいです。
とは言え、こちらがどんなにプロジェクトマネージャーとの関係に気を使い、プロジェクトマネージャー個人も「この翻訳者に支払いをしてあげてほしい!」と切実に思っても、会社にお金がなければ、ない袖は振れません。
そうなると、またもや暗礁に乗り上げそうな気持ちになりますが・・・。
そういうときに、同業者とのネットワークが意外な効力を発揮することがあります。
というわけで、今回は「ネットワーク作りの大切さ」についてお話ししたいと思います。
2. ネットワーク作りをする
今回は、私自身の事例をお話しますね。
以前、ある自己啓発系ワークショップの資料の翻訳を引き受けたことがありました。
仕事をくれたのは、ある米国の会社です(「A社」とします)。
納品が終わり、請求書発行後30日以内の条件で請求書を出したのですが・・・
2ヶ月たっても3ヶ月たっても、入金がありません。
3ヶ月が経過した頃から「これは長期戦になるな」と覚悟して、「お支払いはどうなってますか~?」みたいな催促メールを定期的に出していましたが、曖昧な返事だったり、無視されることも・・・
何の進展もないまま、時間だけが過ぎて行きました。
他の仕事で入金不足を埋め合わせてはいましたが、正直、回収できるかどうか自信がありませんでした。
「ひょっとしたら、回収は無理かも・・・」と思い始めていたのですが・・・
この件は、あることをきっかけに思いがけない形で一気に解決しました。
普段からメールでおしゃべりしている仲良しの翻訳仲間のYさんに
「いや~実はねー、Aって会社のお支払いが遅れてるんですよ。
もうかなりになるんです。
あそこから打診があっても、お仕事受けない方がいいですよ~(泣)」
という、グチ(兼警戒)のメールを書いたところ・・・
なんとYさんから、
「A社?
私の日本人の友達がA社に仕事を発注しているソースクライアント(大本の会社)でトレーナーをしていますよ。
支払がどういうことになっているのか聞いてみてあげましょうか?」
という返事が・・・!
「ぜひお願いします!」と即答した私。
そこで、Yさんのお友達のトレーナーさん経由でソースクライアントに問い合わせてもらったところ、「A社にはとうの昔に支払いを済ませた」ということが判明。
つまり、A社はソースクライアントから支払いを受けたのに、翻訳者への支払いを怠っていた、ということが明らかになったのです。
その後、ソースクライアントとA社との間で、どのようなやり取りがあったのか、私は現場に立ち会っていないのでわからないのですが・・・
その後間もなく、入金がありました。
おそらく、ソースクライアントからA社に厳重な注意があったのではないかと思います。
「翻訳者に支払わないとは、何事か?」みたいな・・・。
あくまでも想像ですが。
あのとき、Yさんがお友達の日本人トレーナーさんに連絡を取ってくれなかったら、どうなっていただろう・・・と思います。
のらりくらり逃げられて、さらに待たされたかもしれない・・・と思うと、
いや~、持つべきものは、同業の仲間だ、と痛感しました。
まあ、私はたまたま運が良かっただけ、という考え方もありますが・・・
でも、翻訳者の業界って、とにかく狭いですからねぇ。
特に専門分野の似た同業者間でつながっておくと、今回の一件みたいに、「友達の友達がどこどこで働いている」みたいに、問題解決につながる何らかの鍵を握る人が意外と近くにいることも、思った以上にあり得たりするのです。
ですので、日頃からアンテナを張って、同業の(専門分野の似た)翻訳者の方たちと積極的につながって、情報交換をすることをお勧めします。
情報交換は、事前対策にもなりますし・・・。
・・・ということで、今回はネットワーク作りの大切さについてお話ししました。
まあ、特に目新しい裏技ではないですけど、日頃から心がけておくことで、ここ一番というときに大きな力を発揮してくれることもあるかと思います。
翻訳者は一人では弱い存在ですけど、力を合わせることで、「小さな巨人」になることができるのではないでしょうか。
少しでも今後の参考にしていただければ嬉しいです。

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