札幌市のごみ袋の不思議

皆様、こんにちは！
夏も終わりに近づき、秋の気配を感じる季節になったと思っていたら・・・。
北海道は大雨に見舞われているとか・・・
道民の皆様、大丈夫でしょうか。
災害から守られますように、お祈りしています。
さて、北海道とのつながりが強い、私ですが・・・。
北海道と言えば、この夏、我が家も大きな変化を経験しました。
ここ10年間、ずっと北海道富良野市に居を構えていたのですが・・・
日本での拠点を札幌に移すことになったのです。
富良野は自然も美しく、時間もゆっくり流れていて、日々の生活を送るには申し分ない街でしたが・・・
・・・こう日本とアメリカを行ったり来たりするようになると、ちょっと遠い（泣）・・・。
何しろ、夜の便で新千歳空港に到着しても、その日のうちに富良野に向かう足がありません。
札幌だったらまぁ、JR北海道を使えば、空港から一時間弱で辿りつけます。
旭川でも、何とかギリギリですが、その日のうちに到着できる電車があります。
だけど・・・
北海道のど真ん中に位置する富良野は、ちょっと事情が違います。
新千歳空港から札幌まで快速エアポートという千歳線の電車に乗り、札幌に着いたら旭川方面のスーパーカムイという特急電車に乗り換え、一時間ほど行った先の滝川という駅で富良野線に乗り換える。
二両編成ぐらいの小さなローカル電車で、さらに一時間ぐらいゴトゴト揺られて行かないと辿り着けません。
乗り継ぎの待ち時間を差し引いても、3時間はかかる道のりです。
しかも、新千歳空港から滝川に着く頃には、富良野方面の最終列車は出てしまっている。
レンタカー会社も閉まっている時間なので、こうなると、必然的に千歳か札幌あたりで一泊しないといけないわけです。
17時間ぐらい国際線を乗り継いで帰って来たあとで、さらに3時間以上も電車に乗るのもちょっとキツいですが、さりとてホテルに一泊するのもちょっと大変。
・・・とまあ、そのような事情で、札幌に拠点を移すことに決めました。
住み慣れた富良野を後にするのは、後ろ髪を引かれる思いでしたが・・・
でもまあ、札幌という街での暮らしも、楽しみ。
そもそも、全然知らない街ではありません。
高校時代を過ごした街ですし、富良野で暮らしている間も月に何度か訪れていたので、そんなに戸惑うことはないだろう、と軽く考えておりましたが・・・
新しい土地で生活をして行くとなると、やはり訪れるのとは関わり合いの深さが全然違うので、いろいろと覚えなければならないことがあるものでございますね。
たとえば、まず最初に覚えなければならないその土地のしきたりとして、ごみの分別方法がありますが・・・
ここでちょっとびっくりしたことがございました。
富良野市は、ごみの分別が、非常に厳格でございました。
私共が住んでいた地域のごみの分別は、次のようになっていました。
月曜日が、固形燃料ごみ（紙とか木材とか）。
火曜日が、プラスチック（「プラ」マークの付いたもの）。
水曜日が、生ごみ、さらにペットボトル（隔週）。
木曜日が、缶などの金属（隔週）。
金曜日が、段ボールや新聞紙。夏場は枝草（月一回ぐらい）。
土曜日が、生ごみ
・・・と決まっておりまして、固形燃料ごみ、プラスチック、ペットボトル、金属、生ごみに関しては、それぞれ別々に400円ぐらいの有料のごみ袋を購入しなければなりませんでした。
ですので、ごみ袋の引き出しには、いつも5種類の袋が常備されておりました。
固形燃料ごみは黄色、プラは半透明で紫の文字、ペットボトルはオレンジ、金属は青、生ごみは半透明で緑の文字・・・と、なかなかカラフルでありました。
さらに、プラスチックに至っては、「プラ」のマークが付いているものであるだけでなく、きれいに洗って汚れなどを取り除かないと、持って行ってくれませんでした。
汚れが付着しているために持って行ってもらえず、置き去りにされた「プラ」のごみは、町内会の担当者が分別し直してまた出す、なんてこともありました。
自分の出したごみがそうなっちゃったりすると、ちょっと恥ずかしい。
なので、「プラ」のマークが付いていても、きれいに洗う時間や手間が惜しいときは、「固形燃料ごみ」に入れちゃう・・・なんてこともありました。
まあ、手間がかかって面倒くさいこともありましたが、10年も暮せば、大体間違えることはなくなりましたし、いつの間にか、頭の中でごみを分類するクセが付いているわけです。
なので札幌も、似たような状況だろうと思っておりましたら・・・
まず、どこを探しても富良野市みたいに5種類ものごみ袋が見つからない。
あれ～～～・・・と思いつつ、さまようこと数十分・・・
近所のコンビニに入り、ようやくそれらしきものを発見。
・・・と思ったら、こんな表示が・・・。

燃やせるごみ用？
燃やせないごみ用？
えー・・・
どっちなんですか？？？
そもそも、何で両方が同じ袋に記載してあるんでしょうか。
どっちか該当する方に〇印でも付いているのかと思って、じぃーっと見たけど、何度見ても「燃やせるごみ」と「燃やせないごみ」の両方が書いてあります。
摩訶不思議。
それに、「燃やせるごみ」って、前は「燃えるごみ」「燃えないごみ」って言ってたと思うんだけど・・・。
もう「燃えるごみ」って言わなくなっちゃった？
いつの間にか、日本語も変わっちゃったの？？？
う～～む、わからない。
そこで、恥をしのんで、コンビニのおばちゃんに聞いてみました・・・
「このごみ袋、燃やせるごみ用なんですか、燃やせないごみ用なんですか？」って。
両方書いてあるから、これじゃどっちがどっちかわかりませんよ。
そしたらおばちゃん・・・
「どっちもです」って言うじゃないですか。
『どっちも？』
どういうことですか？？
「どうやって区別するんですか？」って聞いたら、燃やせるごみと燃やせないごみでは、ごみの日が違うから、間違えることはないそうで・・・。
人によっては、生ごみ用に一袋用意する人もいるらしい。
そしてきちんと分別して節約したい人は、お肉を買ったときのプラスチックトレイ（←札幌の「プラ」というのはこういうトレイのことらしい）とか、牛乳の紙パックとか、ペットボトルなんかは、透明な袋に入れて分別する方法があるけど、こだわらない人は、有料の袋に入れて出しちゃえばいいんだそうです。
「だけど、家の中に同じ袋がいくつもあったら、紛らわしくて間違えたりしませんか？
富良野では5種類の袋に入れて分別していたんですよ」と言ったところ、
「いや～、札幌はそういうところ、アバウトなんですよ」と言う返事で・・・。
アバウトもアバウトも大アバウト。
これこそ、北海道のおおらかさ、とでも言うべきなんでしょうか。
それとも、日本全国の他の地域もこんなにアバウトなのかな？
いや～、それにしても、同じ北海道でも、こうもごみ事情が違うとは、びっくりでしたよ。
どこの国にいても思うことですが、いざ引越してみると、旅行で訪れるのと、暮らしてみるのとでは、見える風景が全く違うものですねぇ。
コンビニのおばちゃん、「まあ、わからなかったら何でも聞いて」と笑いながら、飴玉をおまけに入れてくれました。
おばちゃん、ありがとう。
これからもお世話になります。
・・・というわけで、札幌での生活は、思いがけないカルチャーショックの戸惑いと、おばちゃんのあたたかい励まし（飴ちゃん）と共に、幕を開けたのでありました。
「燃やせるごみ」と「燃えるごみ」の違いは、まだわからないままですが・・・。
・・・ともあれ、札幌の皆さん、こんな私ですが、どうぞよろしくお願いします。

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